増える、男性保育士
最近では男女雇用機会均等法により様々な職種で男女が共に仕事をするようになっています。
その動きもあり男性が保育士として働くケースも増えており、それにともなって保母・保父という呼び方から保育士に統一されています。
とはいえ、まだまだ保育士の中で男性はとても少ないです。
男性保育士というのは全国で6パーセントほどであり、圧倒的に少なくなっています。
この5年間で2倍近く増えていますが、まだまだ少ないのは男性が働きにくい環境も理由の一つです。
そこで、これから男性が働きやすい環境が整備されることが期待されています。
男性保育士がいることのメリット
保育園というのは女性の職場というイメージが強いです。
しかし、男性保育士がいることによるメリットもあります。
まずは防犯面や力仕事で頼りになることです。
やはり男性よりも女性の方が力の弱いですからできる仕事にも限りがあります。
男性がいることによって力仕事を任せることができますし、防犯面でもとても頼もしいです。
特にお遊戯会や運動会前などイベントの時期は会場設営や大道具の準備もあり重たい荷物を運んだり力仕事が必要であったりします。
そういったとき、男性がいてくれると女性保育士の負担も軽減できますし、男性も自分の身体的特徴を生かした仕事ができます。
次に男性保育士がいることで、保育園の中で父親のような役割をしてくれる存在ができるということもメリットとして大きいです。
男の子は大きくなるにつれて体力も出てきますし力も強くなります。
男性保育士がいることで遊びもダイナミックなものになり、男性的な役割をしてもらうことが可能です。
男性がいることで職場の雰囲気も変わってきます。
女性だけの職場になると雰囲気も独特なものになりますし、人間関係も気を遣いがちです。
男性が一人加わるだけでも印象が変わり職場の中でも風通しが良い環境が作れます。
男性保育士の苦悩
男性保育士はまだまだ保育園の中でも少ない存在であるため仕事をする中でつらい思いをする場面もあります。
特に強く感じるのが男女分離化が進んでいない環境です。
女性の割合が圧倒的に多いこと、今まで男性保育士がいなかったことで職場環境が整っておらず男性のトイレや更衣室がきちんと用意されていないこともあります。
そういった環境ではどうしても男性保育士は着替えやトイレで不自由を感じることも多いです。
これからは男性が働きやすい環境を作ろうということで環境整備がすすめられています。
保護者の中でもまだまだ男性保育士への印象はネガティブなものを持っている人も少なくないです。
そのため女の子の保護者は男性の保育士が担任となることに抵抗を感じる人もいます。
特にトイレの付き添いやオムツの交換、着替えというのは男性保育士が担当することが難しく、男性保育士が担任になれる年齢が限られている保育園もあります。
最後に年収の面での問題も大きいです。
保育士は他の仕事に比べて年収が低いことが問題視されています。
これは男性も同様であり、一般的な男性よりも年収が低いです。
そのため、男性保育士が結婚して家族を養うとなると生活に厳しい状況があります。
保育士の年収問題も男性保育士が抱える悩みの一つです。