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保育所等における保育士配置に係る特例

保育士

教員免許で保育士として働くことができる

筆者の知人で小学校教員になるため大学へ進学したところ、保育士にも興味が出てきました。ところが、この大学には保育士の資格を取れるカリキュラムがなかったそうです。
このままだと保育士資格が取れません。別の大学に入りなおすか、専門学校へ通おうか考えていました。
ですが、現在は「保育所等における保育士配置に係る特例によって保育士資格がなくても、教員免許を持っていれば保育士として働くことができるのです。
この特例は保育士の人手不足解消のため、平成28年4月から思考された特例です。
細かく説明すると「幼稚園教諭及び小学校教諭並びに養護教諭の免許状を有する者を、保育士数の3分の1を超えない範囲に限り、保育士に代えて代用できることとする」という特例です。

保育士等の職員配置の特例について

なお、この特例は各地方自治体の判断で行うかどうかを決められますが、施行された平成28年時点では地方自治体の94%が実施していることから、それだけ保育士が不足していることがわかります。
人材不足が解消されれば特例はなくなりますが、特例中に保育士として働くことで経験を積むことが可能です。この経験から保育士資格を取るための足がかりにすることもできます。

この特例によって、知人は大学を続ける選択肢が得られました。大学からは一人暮らしでは信州大学(松本キャンパス)の学生マンションから通っており、勉強熱心な人だったので良かったと思います。

教員と保育士の仕事内容の違い

保育士の仕事は子どもたちの個性を大切にしながら、生活習慣を身につける手助けをすることです。小学校の児童より年齢が低い分、より一人ひとりを見ていかなければなりません。
屋内や屋外で一緒に遊んだり、園外へ散歩に行ったりと子どもたちと一緒に体を動かします。
おむつ交換やトイレのお手伝いもあり、子どもたちの個性に合わせて生活習慣を身につける手伝いをするのが保育士の仕事なのです。
また、保護者とのコミュニケーションが多くなります。小学校の場合、自分で登下校するので保護者と話す機会は限られてきます。
一方、保育園の場合、保護者が迎えに来るため、毎日のように顔を合わせることに。困ったことや心配事などより細かく話し合うことができるため、教員以上に保護者との距離が近い仕事だといえます。